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ノンマルト通信Express

フリーランスで自由自治

今日もどこかで黒霧島

お酒

いつの間にか芋焼酎のスタンダード商品となった黒霧島。酒屋は無論のこと、スーパー・コンビニ・ドラッグストア、酒売り場であれば大抵置いてある。

生産量が多い為か、特売品として安く購入出来る機会も多い。先日、たまたま通りかかったスーパーで購入した時は、税抜き表示で700円代だった。

1000円前後の定価販売でも、充分に好みの商品が選べる芋焼酎だが、晩酌酒にはコストパフォーマンスが重視される。

勿論、ただ安いだけで中身が不味かったなら、商品がヒットする事はない。平均70点以上をクリアした上で、どこでも安く手に入れられる流通体制が整えば、定番商品として徐々に消費者へ浸透していく。

芋焼酎を意識して飲むようになったのは、三十代後半からである。若い頃は焼酎銘柄の区別もよく分からず、さつま白波やいいちこが焼酎の代名詞だった。

一昔前のイメージで云うと、芋焼酎は鹿児島、麦焼酎は大分、米焼酎は熊本、泡盛は沖縄。南の酒は度数が高く、関東の住人にはあくまでもオプション扱いのアルコール飲料だったと思う。

プレミアム価格で取引きされる芋焼酎が話題になったことで、芋焼酎そのものの価値が見直された。アクの強いイメージが付きまとっていた芋焼酎だが、匂いが抑えられて、甘く豊潤な味わいが認知された。

二日酔になりにくく、健康にも良いと云う効能書きまで加わった。自身の体験から言えば、芋焼酎でも頭の割れるような痛みはやってくる。

ストレート・ロック・お湯割り・プラス梅干し、芋焼酎は汎用性が高い。保存性や味の蘊蓄に繊細さを求められる清酒と違って、芋焼酎はラフに扱っても本筋から外れない腰の強さを持っている。つまり、扱いやすい酒が芋焼酎なのだ。

無難に飲める芋焼酎の中でも、黒霧島は無難に手に入り、無難に酔うことが出来る。芋焼酎のビギナーに勧める酒として、とりあえず無難な選択が黒霧島なのだ。いつの間にか、鹿児島のさつま白波から宮崎の黒霧島がシェアを奪ってしまった。

個人的な好みでは、同じ黒ラベルでも黒白波に軍配を上げたい。芳醇さでは、黒白波が一歩リードしている。黒霧島の味は、こじんまりとまとまって面白味がない。

200円の割引を求める位なら、1000円でもっと色々な銘柄の味を探求したいと思えてくる。また、芋焼酎=鹿児島のイメージは大きい。

僕も家系を辿れば、鹿児島の血を引いている。鹿児島・宮崎どちらの土地も訪ねたことはないが、身内意識から鹿児島焼酎の巻き返しを期待したくなる。酒の嗜好には、個人の物語が加味される。晩酌は郷愁を味わうひと時でもあるのだ。

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