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ノンマルト通信Express

フリーランスで自由自治

ウィルキンソンの缶チューハイは旨い

お酒

ウィスキーに凝っていた頃、ウィルキンソンの炭酸で割るハイボールは一味違った。ペットボトル入りが出回る前は、190mlの瓶を酒屋の割り材コーナーで購入していた。透明瓶の炭酸水の他に、緑色の瓶に入ったトニック・ジンジャーエールが一緒に売られている事が多い。ハイボールが流行る前は、一般家庭で消費するより、飲食店が業務用に使用する事を目的に生産されている様子だった。

ハイボールの炭酸水は数種類試してみたが、ウィルキンソンの瓶入り炭酸水はストレートで飲んでもおいしかった。無味無臭のはずなのに、なぜか味覚を覚えた。自分でハイボールを作ると、飲んでいる途中から水っぽく薄まってしまう事が多い。それがウィルキンソンの炭酸で割ると、ピリピリとした喉越しが長引き、腰の強さを感じる。角瓶クラスを底上げする、バイプレーヤーの様な存在である。

そのウィルキンソンから、缶チューハイが発売されたのが昨年の夏頃だろうか。トニックの赤缶とジンジャーエールの緑缶の二種類であり、シックなデザインの缶が売り場で目を惹く。スーパーやコンビニでも置いてあり、実売価格は缶ジュースと大差ない安さだ。ウィルキンソンの実力を知っていたので、早速二缶を飲み比べた事を思い出す。

どちらを先に飲んだかは忘れたが、どちらも元の割り材の特色を失わない実利的な味で、缶チューハイを飲んで久し振りに飲み応えを覚えた。「アサヒも勝負を仕掛けて来たな」と感心した。大半の100円缶チューハイは、香料や色素を混ぜた甘味飲料である。妥協の産物であり、マーケティングで粉飾したデフレ飲料が正直な姿であろう。

僕が二十代だった頃は、今ほど缶チューハイの種類は多くなかった。代表格はハイリキのレモン味で、僕は青リンゴ味が好みだった。たまに残業で帰宅が遅くなると、タカラcanチューハイも駅の売店で買って飲んでいた。どれも、350mlで200円前後の実売価格だった。缶ビールと大差なく、安く酔いたいというより、味の好みで缶チューハイを選んでいた向きが多かったと思う。

僕もビールの味は好みではないので、手っ取り早く酒が飲みたい時は缶チューハイを選ぶ事が多い。長引くデフレで僕も日本も貧乏になり、安物ばかりを買うようになった。缶チューハイも値段が下がり、味に混じりっ気が増えた。昔は気軽に飲んでいた200円のハイリキに、どうしても手が伸びない。飲めば味の違いを認める事が嫌なのだろう。

ウィルキンソンの缶チューハイを飲んだ時、懐かしいハイリキと同水準の実力を感じた。甘酔いジュースではない。大人の疲れを癒す缶チューハイと云うアルコール飲料の復権である。発売以来、赤缶と緑缶をランダムに飲み続けてきたが、最近は青缶も見掛けるようになった。レモンライム味でコクのある爽やかさだ。ラムネ味のやっつけチューハイとは明らかに違う。

ウィルキンソン三兄弟が出揃ったか。出来れば、青リンゴ味もラインナップして欲しい。ウィルキンソンの炭酸水と供に、缶チューハイも定番商品としてロングセラーを期待したい。

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